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上野城主郭
 
円形で厚く高い土塁が囲む
       上野城とは

甲賀五三家のうち南山六家に属していた上野主膳正の居城である。築城時期は16世紀後半と思われる
その他伝承は他の甲賀の城館同様に伝えられていない。
        訪城紀行


甲賀町の指定史跡である上野城は比高25m程の丘陵地に築かれ県道4号線の朽ちかけた城址案内板がある。
登城道の入口より進むと屋敷跡を包む土塁上に到達する。その土塁上より広大な屋敷跡が眼下に広がる、主郭群は屋敷跡の南に位置しており東側を除き周囲を巨大な横掘で囲んでいる。主郭の形状は円形に近く、
周囲を分厚く高い土塁で囲み東側に虎口を開き、虎口受けである副郭が南北に設けられ屋敷跡と連結する構造である。この上野城の屋敷跡を含む全体の構造は
他の甲賀の城館と異なり、まさに屋敷内に城を築いているとも言える構造を示している事である 南北100m以上はあろうかという巨大な屋敷跡は北東に水の手であろうと思われる溜め池が存在し土塁、虎口により区画分けがなされている元々甲賀の城館の多くは
居住性重視に築かれているが主郭群と屋敷跡と思われる郭の広大さを比較してもそれよりもさらに居住性重視にあった事が伺える現在上野城は植林されている事もあり遺構の状態がよく保持され甲賀の城館の最終形態を見学することができる城となっている。
      アクセス方法
国県道4号線を甲賀方面から油日方面に走り、田堵野西信号を左折し県道4号線を維持して1.4km程走ると右手に朽ち果てた案内板がありそこから登城します。
ページ下部にマップ添付

所在地 甲賀市甲賀町油日 
形式  丘城
現状  山林
築城年代  16世紀後半
遺構  郭、土塁、虎口、屋敷跡等
主な城主 上野氏 
見所 屋敷跡、主郭群
 おすすめ度 ★★★ 
 登城道整備  
 主郭まで  10分
 登城難易度  
 駐車場  
訪城日 2008年10月30日 

おすすめ度はが多いほど見ごたえがあり、最高★★★★★まで
登城難易度は数値が多いほど城へ到達する距離、
時間、困難さを示します
数値1〜5
上記各種データの説明はコチラです→
上記 データの 説明


主郭切岸

高い切岸処理がされている

主郭虎口

主郭は東側に虎口を開く

主郭虎口受けの郭
 
副郭として築かれている 

屋敷跡への虎口

この虎口で屋敷と連結している

主郭群を囲む横堀
 
東側を除き横堀で囲んでいる 

広大な屋敷跡

主郭の北は広大な屋敷跡が残る

屋敷間を隔てる土塁
屋敷は低い土塁で仕切られている

水の手と思われる溜池
水の手と考えられる

登城道
朽ち果てた案内板の進むと上野城である